ChatGPTブラウザー戦争観察レポート2023年10月編:反撃の糧に…!!!?
グーグル、圧倒的シェアはユーザーに選ばれた結果-独禁法訴訟で反論
Microsoftさんが司法の場に踊りだし、i-phoneのブラウザでデフォルトがGoogleなのは独禁法違反である!と暴れている状態です
米アルファベット傘下グーグルの検索事業を巡り、反トラスト法(独占禁止法)に違反したとして米司法省などが同社を相手取り起こした訴訟で、ワシントンの連邦地裁での審理が12日に始まった。グーグル側の弁護士は、企業がウェブブラウザーやスマートフォンのデフォルト検索エンジンとしてグーグルを選ぶのはそれが最も優れているためで、競争がないからではないと、原告側の主張に対し反論した。
法律事務所ウィリアムズ&コノリーのパートナーでグーグルの代理人を務めるジョン・シュミットライン氏は、消費者がグーグルを使用するのは、「それが価値を提供するからであり、使わなければならないからではない。今日のユーザーが持つ検索オプションとオンラインでの情報アクセス手段は、かつてないほど多い」と論じた。
米司法省反トラスト局は、グーグルが市場支配力やウェブブラウザーとの数十億ドル規模の独占契約を利用して、競合企業を違法に締め出してきたと主張している。
シュミットライン氏は、ユーザーには選択肢があり、乗り換えるのは簡単だと指摘。例えば、マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を搭載したパソコン(PC)では同社の検索エンジン「ビング」があらかじめ選択されているが、ほとんどのPCユーザーはより良い製品だという理由でグーグルに乗り換えていると説明した。
さらに、「グーグルは実力でこうした競争に勝った。ユーザーがウェブにアクセスする方法は、デフォルト検索エンジン以外にもたくさんある」と述べた。
米司法省と52州・米領の司法長官は、グーグルがライバル企業やスマートフォンメーカー、ワイヤレスプロバイダーに数十億ドルを支払って、携帯端末やウェブブラウザーで自社の検索エンジンをあらかじめ選択されたオプションやデフォルトに設定させることで、違法に独占状態を維持してきたと主張している。
審理の第一段階では、グーグルがオンライン検索市場を違法に独占してきたかが焦点となる。本件を担当するアミット・メータ判事は、グーグルが法律に違反したかどうかの判断を来年下す見込み。
Bloomberg
9月にはMicrosoftさんがGoogleよりも好条件を出したにも関わらず、Bingをアップル製品には搭載できなかった模様(いやそんな事されてもGoogleに戻しますけどね)
マイクロソフトのビジネス開発担当幹部ジョナサン・ティンター氏は同社がグーグルよりはるかに好条件を提示する用意があったにもかかわらず、検索エンジン「Bing(ビング)」をアップル製品に搭載する契約を結べなかったと証言した。結局、アップルはグーグルと新たな契約を締結した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-02/S1VHNDT0AFB401
ChatGPTの利用大盤振る舞いのBINGさん
ChatGPTでは月額20$かかる機能(画像生成機能、高精度の回答)が、Bingでは無料で利用できると言う大盤振る舞いに加え、Rewardで、日々お小遣いを配布して、ユーザーを集めている状態でもありますので、流石にシェアも半分位に到達したのでは?と言う思いもあり、久しぶりにシェアの変化をモニターしてみようと思った次第です。
Globalブラウザーシェア(全デバイス)
Source: StatCounter Global Stats - Search Engine Market Share
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share#monthly-202301-202310
圧倒的な無風!これはきっと訴訟問題になっているモバイルの影響かもしれません
Global パソコン
Source: StatCounter Global Stats - Search Engine Market Share
5月から6月でGoogleの検索エンジンシェアを大きく奪ったことが分かります
その後はあまり大きく変化していないようですね
アメリカ(全デバイス)
Source: StatCounter Global Stats - Search Engine Market Share
とっても無風ですが、パソコンに絞れば…
アメリカ(パソコン)
Source: StatCounter Global Stats - Search Engine Market Share
やはり、5→6月、つまり、ChatGPT4が無料で使えるぜ!のお陰で、かなりシェアを確保できた感じでしょうか
日本(パソコン)
Source: StatCounter Global Stats - Search Engine Market Share
5月→6月にかけて大躍進していた事が分かります
ブラウザへの影響は?(日本ブラウザシェア)
Source: StatCounter Global Stats - Browser Market Share
マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を搭載したパソコン(PC)では同社のブラウザ「Edge」があらかじめ選択されているが、ほとんどのPCユーザーはより良い製品だという理由でGoogle Chromeに乗り換えていると言う事実が証明されて終わりました。
結論
- PC検索エンジンでは2023年6月にGoogleさんのシェアを大きく奪った(ように見える)
- アーリーアダプター層はかなりBingを利用するようになった
- 日本では、10月に入って元のGoogleに戻り始めている
キャズムを超えられるか否かが大きなターニングポイントになりそうです。