DXで失敗する企業の特徴とは?成功するための対策方法を紹介!
DX導入に失敗する共通する特徴とは?
DXに取り組む企業が増えていますが、当然のお話として、成功する企業と失敗する企業があります。(成功している企業の方が少ない引用と言いますか、高価なSI費用をかけて、これまでのDWHの焼き直しをしている印象もあったりします)。失敗する企業には、共通する特徴があると感じています。本記事では、DXで失敗する企業の特徴と、その対策方法を紹介します。
成功する企業は、売上UP、利益UP、業務の効率化や顧客満足度向上など、具体的な目的を持ち、経営層からの支援を得て、社内外の関係者と協力して取り組みを進めています。しかし、残念な事に失敗する企業も少なくありません。その特徴をご紹介します。
DXをリーダーシップに任せる姿勢がない(部門政治に巻き込まれる)
究極の形としてのDXは、社内に存在するデータを全て『信頼可能な唯一のデータソース』に投入する事が必要条件になる事もあり、DXに取り組みには、強力なリーダーシップが必要です。成功する企業は、経営層からの支援を得て、担当部門が、リーダーシップを発揮し、社内外の関係者と協力してDXを推進しています。しかし、失敗する企業は、DXを部門ごとに取り組んでしまう傾向があります。そのため、同じ会社であるにも関わらず、SILO化された他部門のデータを受領する事が出来ず、(もしくは、受領するためにETLを組む部分で膨大な投資が必要となってしまう事から途中断念してしまい)、企業全体での取り組みが進まない傾向があります。
対策方法としては、経営層がDXを全社的に取り組むという決定を行い、推進部門をアサインし、全社業務として取り組むことが重要です。また、推進部門のリーダーには、DXに必要なスキルや知識を持つ人材を選ぶことが必要です。(必要なスキルは2で解説します)
DXに必要なスキルや知識を持たない
DXに取り組むためには、最新のIT技術、ビジネス知識などのスキルや知識が必要です。成功する企業は、DXに必要なスキルや知識を持つ人材を採用しているか、育成しています。しかし、失敗する企業は、スキルや知識を持たない人材がDXに取り組むことが多く、効率的な取り組みができない傾向があります。
対策方法としては、DXに必要なスキルや知識を持つ人材の採用や育成を進めることが重要です。また、外部の専門家を活用することも有効です。
DXの目的が明確でない
AI持ってこい!の時代とも似通っていますが、DXに取り組む企業には、目的が明確でない場合があります。
DXは、ビジネスを成長させるための手段であり、目的を明確にしなければ、効果的な施策を進めることができません。成功する企業は、DXにおける目的を明確にし、その目的に合わせた施策を展開しています。しかし、失敗する企業は、DXの目的が曖昧で、施策が散漫になり、効果を出すことができません。結果として、数億円かけて作ったDWHの中にデータが全く入っていなくて、分析会社である弊社等に、『箱は作ったけど、どんなデータ入れれば良い?箱作るのに費用の大半使っちゃったから分析会社に支払うお金はないんだけど…』というお問い合わせを頂戴する結果になる事が多い印象があります。(ビッグデータ時代末期に何度も類似のお話がありました)
対策方法としては、DXの目的を明確にし、その目的に合わせた施策を展開することが重要です。また、目的を達成するためのKPI(重要業績評価指標)の設定や、進捗管理を行うことも有効です。
と偉そうな書き方になってしまいましたが、具体的には、安価にDATA LAKEを作る。(LAKEにはデータはデータ発生源から直接、何も加工せずに投入するEL方式にすることが必須です)。箱を作りながら、自社のデータに対する分析や、可視化を並行していくと、失敗がないです。
DXに投資する予算が不十分
DXに取り組むためには、投資が必要です。成功する企業は、DXに投資する予算を確保し、必要なツールや人材を導入しています。しかし、失敗する企業は、DXに投資する予算が不十分で、十分なツールや人材を導入できず、DXの効果を出すことができません。
また、目に見えやすい『DWHや、CDPを導入する』部分で多量の費用を使い切ってしまい、データを活用する部分で息切れをしてしまうケースが散見されます。
対策方法としては、DXに必要な投資を見積もり、予算を確保することが重要です。また、ROI(投資収益率)を見据えた投資計画を策定することも有効です。コツとしては、インフラ費用は極力抑える、ETLは行わない、過去に作ったDWHは全て失念して、データ発生源からデータをそのまま移送する。
分析、可視化を行う部分でのコストをインフラ構築費で浮いたETL作業分の見積費用で賄う
と考えると、コストの最適化が図れます。この部分の予算を最適化したい場合は一度弊社までお問い合わせください。
DXに関する情報共有が不十分
DXに取り組むためには、社内外の関係者との情報共有が必要です。成功する企業は、社内外の関係者と積極的に情報共有を行い、意見を取り入れながらDXを進めています。しかし、失敗する企業は、情報共有が不十分で、社内外の関係者とのコミュニケーションが十分に取れず、DXの進捗が遅れる傾向があります。
対策方法としては、社内外の関係者との情報共有を積極的に行い、意見を取り入れながらDXを進めることが重要です。また、情報共有に適したツールやシステムの導入も有効です。
DXでもAIでも何でもそうなのですが、『部門主義』が最大の敵である事をご理解下さい。
ユーザー目線での考慮が不十分
DXを進める上で、ユーザー目線での考慮が欠かせません。成功する企業は、ユーザー目線でのUX(ユーザーエクスペリエンス)やUI(ユーザーインターフェイス)の設計を行い、社員・パートナー・顧客にとって使いやすいサービスを提供しています。しかし、失敗する企業は、ユーザー目線での考慮が不十分で、顧客のニーズや要望を無視し、顧客にとって使いにくいサービスを提供してしまいます。
※やはり、インフラ構築で費用の大半を燃やしてしまう事がルートコーズな気もしています。コストだけではなく、構築期間も燃やしてしまうため、いざ運用に至った段階で、大体息切れしてしまっている感じです。
対策方法としては、ユーザー目線でのUXやUIの設計を行うことが重要です。また、顧客ニーズの調査や、アンケートの実施など、顧客とのコミュニケーションを積極的に行うことも有効です。
>それ以前に
インフラ構築期間は、1カ月以内にする(最大3か月)
という点をご理解いただければ幸いです。
まとめ
DXに取り組む企業には、成功する企業と失敗する企業があります。失敗する企業には、リーダーシップやスキル、予算、情報共有など、共通する特徴があります。対策方法としては、リーダーシップの発揮(データガバナンス問題・部門間仲が悪い問題を乗り越える協力な推進力)、最新の技術に対するスキルや知識の習得、予算の確保、情報共有の推進などが必要です。DXに取り組む企業は、これらの失敗例を参考にして、失敗しないための対策を進めることが重要です。
さらに、DXに取り組む上で、以下のようなポイントも注意が必要です。
・組織のカルチャーがDXに適していない ・データ活用ができていない ・ITリテラシーが低い ・適切な人材が不足している
組織のカルチャーがDXに適していない場合、DXを進めるための風土が醸成されていないため、取り組みが遅れたり、失敗する可能性があります。これは、最新のテクノロジーを取り入れて売上、利益を伸ばす企業が一部に集中してしまう現象からも見て取れます。また、データ活用ができていない場合、必要な情報を収集することができず、施策の改善が困難になることがあります。ITリテラシーが低い場合、DXを進める上で必要なスキルが不足しているため、DXの進捗が遅れることがあります。
セキュリティーチェック質問シートに、送付する添付ファイルは暗号化ZIPでパスワードを必ず別のメールで送る事という記載があると、100%失敗するよな‥‥という印象を持ってしまいます。
さらに、適切な人材が不足している場合、DXの推進に必要な人材が不足しているため、DXの進捗が遅れることがあります。
以上が、DXに失敗する企業の特徴についての解説です。DXは、企業が競争力を維持するために必要な施策ですが、失敗するリスクもあります。成功するためには、上記のような失敗要因に対応し、効果的な施策を展開することが重要です。